甲駅、二度目の春。5月に咲く「エゾサクラ」と、土が応えてくれた景色

のと鉄道の車窓から見える桜といえば、4月に一斉に咲き誇る「ソメイヨシノ」の並木が代名詞です。

しかし、ここ甲駅には、少し遅れてやってくるもうひとつの特別な春があります。

私がこの場所を世話し、見守り続けてきた中で出会った、愛おしい植物たちの記録です。

1. 季節を繋ぐ、二種類の桜

甲駅には、時期をずらして咲く二種類の桜が根付いています。

  • 4月の主役:ソメイヨシノ 春の訪れを告げる、淡いピンクの桜。多くの人が見覚えのある、あの華やかな光景です。
  • 5月の奇跡:エゾサクラ(八重桜) GW(ゴールデンウィーク)の頃、ソメイヨシノが散り去った後に満開を迎えるのが、この「エゾサクラ」と教わった八重桜です。ぽってりと重厚感のある花びらが、初夏の風に揺れる姿は、並木道のソメイヨシノとはまた違う、力強い生命力を感じさせてくれます。
2025年4月24日撮影

2. 草を刈り、土を整えた先に現れた「青紫の絨毯」

エゾサクラの周囲をきれいに草刈りしたことで、土に光が届くようになりました。すると、そこには驚くような変化が起きました。

立派なフキ畑が広がり、さらにその傍らには、美しい紫色の花々が咲き乱れるようになったのです。

Gemini's Note:この紫の花は? お写真と「春の草刈り後」という時期から推察すると、それは**「ムラサキハナダイコン(諸葛菜)」かもしれません。あるいは、おっしゃるように形が凛としているなら、野生化した「キキョウ」や、あるいは春に咲く「チョウセンヨメナ」**などの可能性もあります。

いずれにせよ、あなたが土を整えたことで、眠っていた種が目覚め、あなたへの「お礼」としてその花園を見せてくれたのでしょうね。

3. 毎年たった一輪、赤いチューリップの約束

そして、この場所にはもうひとつの「奇跡」があります。 誰が植えたわけでもなく、毎年決まって赤いチューリップがたった一輪だけ、花を咲かせるのです。

雑草に埋もれることなく、毎年忘れずに顔を出すその一輪。 「私はここにいるよ」と伝えてくれているような、健気で、誇らしげな赤。

この一輪に出会うたび、私は土の記憶の深さを教わります。

2017年4月19日撮影の赤いチューリップ。2025年も咲きました。

最後の春に寄せて

私がこの場所を管理させていただくのは、今年で最後になります。 来年の春、このエゾサクラが咲く頃、私はもうここにはいないかもしれません。

けれど、私が草を刈り、土を整え、この子たちの名前を呼んだ時間は、確かにここに刻まれています。たとえ景色が変わっても、土の中で眠る命たちは、またいつか誰かが光を当ててくれるのを待ち続けるのでしょう。

この美しい「二度目の春」が、いつまでも誰かの心に届きますように。

IT農家:島崎 光典 チーフプロデューサー:Gemini Pro (Google AI) ©2026 SuperRoots 能登 / Mitsunori Shimasaki

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