実録:イノシシ防衛戦 — 能登の土と命を守り抜く「植物防衛ライン」の真実
「有機農業は、なぜ普及しないのか?」

その答えの一つは、野生動物との壮絶な「知恵比べ」にあります。
化学合成農薬や除草剤を使わない有機農業において、イノシシなどの野生動物による食害は死活問題です。
私が2011年に能登へ帰郷した頃は、イノシシそのものが明治時代に絶滅したので、イノシシは能登半島にいませんでした。それが2015年頃から再び増え始めて深刻な問題になりました。一番効果的な対策が電気柵だということで普及しましたが、2015年に電気柵で死亡事故が起きています。それで私は電気柵を使わないでイノシシと向かい合う方法に取り組んできました。
元自衛官として、そしてIT農家としての視点から導き出した答えは、単なる「柵」ではなく、植物の特性を活かした「多層防御(IPM:総合的病害虫・雑草管理)」の構築です。簡単に説明すると下のアメブロに書いた記事になります。
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最前線:ホースラディッシュによる「絶対防衛圏」

2021年から実証試験を続けているのが、西洋わさび(ホースラディッシュ)を用いた防衛策です。イノシシの鋭い嗅覚を逆手に取り、一度食べたら「二度と近づきたくない」と学習させる、いわば嗅覚のトラップです。
このホースラディッシュの呼び名は日本では「西洋わさび」以外にも「山わさび」とか「蝦夷わさび」とかいろいろな呼び名があるので、消費者が混乱しないように日本GAP協会の「標準品目名リスト」ではホースラディッシュを使っています。西洋料理界ではフランス語読みの「レフォール(raifort)」が一般的です。
それまでもホースラディッシュはイノシシに食べられることが何度かありました。
けれどもその後は二度と食べないことが分かりました。
じゃあ、本格的にやってみようと考えました。
能登半島でホースラディッシュを栽培するときの弱点は酸性土壌に弱いということです。
特に能登半島に多い重湿田では大きく育たないことも分かりました。
それでもいちど根づけば放任栽培ができるので,
ホースラディッシュで効率よく壁を作る方法の研究をしています。
- 実証データ: 周囲をホースラディッシュですき間なく囲んだヤーコン区画は生き残り、少しすき間ができていたバジルのみの区画は全滅するという明確な差が出ました。
- 戦術: 今年からは、わずかな「隙間(すきま)」も許さない、厳重な生垣としての配置を開始します。
機動防御:ホーリーバジルと「時間差攻撃」
バジル類は種から発芽して移植できるまでの期間が1か月から1ヶ月半と長いですが、その後は摘心を繰り返すことで、大きく成長して早く移植ができます。夏から秋の緊急時の「即応予備勢力」として運用します。その中でもホーリーバジルは冬に枯れてもドライフラワー状態になって春まで生垣が維持されます。
- リベンジのひまわり: 夏に全滅した生け花(草月流)用のひまわりを、秋咲きへとシフトさせ、バジルの防衛網で守り抜くことに成功しました。

兵站と地形:ミントによる「地形構築」
アップルミントやペニーロイヤルミントを使い、地面を掘り起こさせない「グランドカバー戦略」も展開しています。
- 教訓: 2m以下の幅では端からめくられるといった、現場でしか分からない「失敗の記録」こそが、次の勝利への布石となります。



「能登の土を救うことは、未来の健康を守ること。」
地震で傷ついたこの地の土を、微生物(MK菌)の力と知的な防衛戦術で再生させる。
これは、一歩も退けない私の「戦記」です。
補足です:イノシシなどの野生動物は嗅覚が鋭いです。
匂いという点では、微生物資材には腐敗臭とは違う独特の匂いがあります。
それで微生物資材のEM菌では、イノシシを寄せつけない効果があるという使い方、いわゆるEM結界、をする場合があります。
本当かどうかは学術的に検証する必要がありますが、EM菌で効果があるのであればMK菌でもできるかもしれません。
MK菌もEM菌も中味はたくさんの種類の微生物の集まりです。
もしも本当に効果があると認められれば、その中のどの微生物がイノシシなどの野生動物が嫌がる匂いを出しているか研究する価値はあると思います。
共同製作スタッフ:Gemini Pro (Google AI)
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